「プロパンガスか都市ガスか悩んでいる」
「プロパンガスのメリットとデメリットが知りたい」
「プロパンガスと都市ガス、どっちが安全?」
プロパンガスはLPガスと呼ばれる方式であり、比較対象には都市ガスが存在します。
都市ガスに比べて約1.5倍料金が高いことが最大のデメリットと指摘されておりますが、高いことはシステムや供給の経路などが原因になっているのです。
同様のライフラインではあるものの、明確な料金差が出来ることには理由が複数あります。
目次
都市ガスとプロパンガスの供給システムの違い
都市ガスは簡単に説明すると地面に埋め込まれた導管を通じて枝分かれしており、直接各家庭にガスが届けられるシステムになっているのです。
その一方でプロパンガスは容器の状態で各家庭に運ばれるために、運送を行うためのトラックの代金や人件費や容器の代金が含まれているのが特徴になります。
その分だけ費用は高額になりますし、基本料金が高く設定されているのが特徴です。
プロパンガスは企業により独自の料金体系になっているために地域や運営企業の中でも幅があり、販売店ごとに実際の料金が異なることが一般的になっております。
価格競争が激しい地域では安価に提供がされておりますし、地域ごとにガス提供会社が少ない場合にはやや割高になる傾向があるのです。
現在の市場は過当競争によりデフレ化が進み、生活必需品や高付加価値製品以外はダンピングすることが通常の流れになっております。
段階的にガス料金の明示化が緩和されてきている
生活インフラであるエネルギーの場合には、実質的にエリアごとに寡占状態になっており価格は高止まりになっているケースが少なくないと言われているのです。
段階的にガス料金の明示化が緩和されてきており、一部の企業は標準価格を公表するような流れになっております。
消費者の自由な選択を促すための配慮であり、独占状態を緩和する市場流通性の自由度を上昇させる取り組みである側面もあるのです。
資源エネルギー庁は2017年より、LPガス価格の透明化を事業者に求めるための取引適正化ガイドラインを制定したことも、こうした消費者保護の市場にシフトしてゆくための背景材料になっております。
プロパンガスは料金が高きことや価格の明示化の遅れなどのデメリットがありましたが、反対にメリットもあることを忘れてはいけません。
プロパンガスならではのメリットも確認
都市ガスは性質上ガス管を埋没しており、枝分かれさせることで各家庭での利用が可能になっております。
設置コストやメンテナンスコストは高額であり、首都圏でも一部の地域しか万全にはカバーしておりません。
人口比のエリアカバー率は5%と言われており、普及率は高いとは言えないのです。
またガス漏れや地震などによってメインの配管の破損などがあれば、地域一帯の都市ガスは使えなくなってしまいます。
月額費用は安くても大規模災害に弱いことや、定期的なメンテナンスをしなければならないことなどが都市ガスのデメリットになるのです。
一方のプロパンガスは設置場所を選ばずにガス容器に補填することで、全国隅々まで利用範囲を広げてきた歴史を持っております。
都市部だけではなく山間部のエネルギーインフラとして発展を続け、現在の人口カバー率は95%となっていることが特徴です。
移動が簡単に行えることから災害時の煮炊きのエネルギーとして、イベントなどの調理用の熱源にも活躍しております。
各家庭への分断型になので災害時の復旧は行いやすい
LPガスを利用して発電する装置やエンジンなどもあり、汎用性の高いことも大きなメリットなのです。
エネルギーを使うと二酸化炭素が発生したり、酸化現象が起こりますがLPガスはどちらの気体も発生し難く、地球温暖化の原因になり難いクリーンなエネルギーだと言われております。
以前はフロンを使って触媒していた製品も、現在はLPガスを代替としているケースが多くなっているのも特徴です。
設置方式は各家庭への分断型になりますので、災害時の復旧は行いやすいこともメリットになります。
目安ではガスボンベが1本で約1か月以上使えますので、ガス漏れなどがない場合には自宅で温かいご飯を調理することが出来るのです。
都市ガスに比べてガスの燃焼効率が高く、発熱量は2倍強ある
災害時にはガス漏れの検出を行い、災害が大きかった場合にはガス栓を閉めるなどの対処も必要だと覚えておくのが無難になります。
都市ガスに比べてガスの燃焼効率が高く、発熱量は2倍強あることもLPガスの強みです。
自宅で調理をする場合やとくに火力の重視される中華などを作る場合には、発熱量が強く火力のあることはメリットになります。
一般家庭だけではなく飲食店では、この強い火力が調理の時に役立ち時間の短縮や料理の仕上がりに直接関係してくるのです。
ガスは水や電気に続くインフラであり、調理やお風呂の熱源に利用されます。
オール電化した家などではどちらも電気で賄われますが、ガスの強みもあることを覚えておくのもいいかもしれません。
まとめ
電気は災害の影響を受けやすく、停電などの確率が高いことが知られております。
リスク分散のためには複数のエネルギーインフラを持つことが重要です。
日本はプレートの境界線にあり地震が多く、また近年では台風の大型化などにより天災が多く発生しております。
身近なエネルギーである電気ガス水道をもう一度見直すことが、重要な時期に入っているのです。